14 世紀頃「倭寇」によって朝鮮団扇が紀州から京都伏⾒に伝わり、「京(都)うちわ」
となって宮廷貴族たちを虜にしました。
江⼾時代、絵師が描いた「御所うちわ」の他、夏の道具として庶⺠にうちわが広がり、
江⼾の⼩笠原弥七⽒が京都から技法を学び「江⼾仕⽴て都うちわ千⿃型」となり、
⼤正時代に⼈気を博します。
⽇本橋から埼⽟県越⾕市に移った加藤照邦⽒が、60 年余り続けてこられた職⼈技術が、
現在残されているものでは最後となっています。
私たちはこの千⿃うちわの技術を「和紙・⽵⾻・柄(持ち⼿)」の3 つに分け、
福祉施設に通所する異才の若者たちと技術継承に取り組んでいます。
⼀ ,張 (=はり、裏の紙に⽵⾻を⼀本ずつ並べる)
⼆、⽿切り(余分に出ている⽵⾻を鋏で切る)
三、合わせ(裏紙の⽵⾻に糊をつけて表紙を載せ陰乾かしにする)
四、筋引き(両⾯から⼀本づつの⽵⾻に沿って筋を⽴てる)
五、容廻(=なりまわし、表紙が貼られた形に沿って鋏で切る)
六、縁取り(=へりとり、細い和紙で縁を取る)
七、柄付(柄を差し込む)